電子制御実習(2年生)

 2 年生の電子制御実習では,電子工作の実習と機械工作の実習 (工場実習) を行っています.

 :前期 3 週

 計測基礎として,ディジタルマルチメータの使い方を習得します.計測原理を説明した後,実際に電子部品の計測を行います.精度の高い測定器の値と比較し,どのくらいの精度で計測できるのか検討します.
 ディジタルマルチメータとは,回路の電圧,電流や電子部品である抵抗の値を測定し,ディジタルで表示する最も基本的な測定機器です.また,回路に断線がないかを調べる導通テストを行うこともできます.ディジタルマルチメータは,3年以降の様々な実験や実習で利用します.
 回路基礎として,はんだ付けの実習を行っています.電子ホタルの回路を製作するなかで,抵抗やコンデンサなどの基本的な素子についての知識を身に着けます.また,トレースカーの回路図から(実体)配線図の作成を行い,作成した配線図からトレースカーの回路を製作します.


 :後期 6 週

 PBL (課題解決型学習) によるアクティブ・ラーニングとして,ライントレースカー (白いラインをたどって進むロボット) を製作する実習を行っています.そこでは,床面の明るさを判断する回路製作だけでなく,筐体の機械工作も自らが行い,各々がオリジナルのライントレースカーを製作します.走行する機構は車輪である必要はないので,学生のなかには歩行するタイプを製作する強者もいます.自分一人で「機能を持たせたモノ」を一から製作するのが初めてという学生も少なくなく,モノづくりを経験する貴重な場となっています.最終日にはタイムレースを行い,達成感を味わうことができます.


 :前期 2 週,後期 2 週

 旋盤 (せんばん) とは,削りたい材料 (被削材料) を回転させ,その材料よりも硬い材質の刃物 (バイト) をあてることで削る工作機械です.被削材料が回転するため,加工品は必ず回転軸に対して対称の形 (円筒や円錐など) となります.陶芸などで用いる「ろくろ」や,木から「こけし」を削りだす作業を思い浮かべるととわかりやすいでしょう.
 本実習では,4 週にわたり以下の内容を実施してます.
  ・機械の回転操作実習,バイトの取り付け,自動送り実習
  ・黒皮削り実習,段削り,片付け実習
  ・外径荒削り,外径仕上げ削り,下穴あけ
  ・タップ立て,面取り,おねじ切り


 :前期 2 週,後期 2 週

 この実習ではフライス盤と形削り盤の使用方法を学びます.フライス盤とは,直方体のように角ばった形状の被削材料をテーブル上に固定し,硬い材質の刃物を回転させることで,目的の形にしていく工作機械です.フライス盤には,回転軸が鉛直方向にある立フライス盤と回転軸が水平方向にある横フライス盤とがあります.旋盤が被削材料を円筒や円錐などに加工するのに対し,フライス盤は被削材料を指定した厚さに削ったり,板に溝をつける加工を行います.
 本実習では,4 週にわたり以下の内容を実施してます.
  ・各機械の操作実習,六面体加工 (2週)
  ・溝加工,段付け加工 (2週)


 :前期 2 週,後期 2 週

 マシニングセンタ (Machining Center) とは,自動工具交換機能をもち,目的に合わせてフライス・穴あけ・中ぐり・ねじ立てなど様々な加工を 1 台で行うことができる数値制御 (NC: Numerical Control) 工作機械です.上記の旋盤やフライス盤の実習が手作業での加工だったのに対し,この実習ではプログラムによる自動加工を行います.
 プログラムは NC コードと呼ばれる工作機械を制御するための命令文で構成されています.たとえば,G00 は位置決めの命令で「G00X-35.Y35.2」(X-35., Y35.2 はそれぞれ移動したい位置の X, Y 座標) のように指定します.加工の一連の流れをすべてコード化することで,自動化が行えます.
 また,CAD (Computer Aided Design) ソフトウェアで製図した図形情報から,CAM (Computer Aided Manufacturing) ソフトウェアにより NC プログラムを自動生成することもできます.実習では,本校技術職員が開発した CAM ソフトウェア "NCVC" を利用しています.このように,CAD, CAM, マシニングセンタを組み合わせることで,精度よく何度でも同じ部品を生産することができます.
 本実習では,4 週にわたり以下の内容を実施してます.
  ・基本操作,NC コード
  ・基本操作,加工の段取り
  ・NC プログラム演習
  ・CAD,CAM を用いた加工


 :前期 2 週,後期 2 週

 金属と金属を溶かしてつなぎ合わせ,一体化することを溶接といいます.本実習では,代表的な溶接の方法として,アーク溶接とガス溶接を学びます.
 アーク放電とは,二つの電極間で生じる放電現象であり,高温と閃光を伴います.電車のパンタグラフや,電気コードをショートさせたときの発光は,まさにこのアーク放電による現象です.アーク溶接では,このアーク放電の熱により溶接棒を溶かし,金属を接合します.アーク溶接は,鉄系材料の溶接に最もよく利用されている溶接法です.
 一方,ガス溶接では,燃焼ガスで溶加棒を溶かして金属を接合します.最も一般的なガス溶接は,アセチレンガスと酸素を使います.
 本実習では,4 週にわたり以下の内容を実施してます.
  ・被覆アーク溶接 (2週)
  ・ガス溶接,アーク溶接
  ・ガス切断,アーク溶接



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