オランダ事情通



ザーンダム ザーンダム ザーンダム ザーンダム ザーンダム



オランダではどこでも英語が通じ,なおかつネイティブではないため発音が日本人にもわかりやすい.ただ,スーパーマーケットのレジなどでしばしば英語が苦手な人を見かける.
また,花が素晴らしくて安価であるため,頻繁に購入して家に飾っておくことができる.






アムステルダム
ハールレム
デルフト
デン・ハーグ
オランダ関連参考書
オランダでの生活,食べ物関連





アムステルダム(Amsterdam)


運河 運河 中央駅 西協会


アムステルダムはオランダの首都であるが,東京などとはまったく趣が異なっている.駅から運河の間を縫うように放射状に道路が延びている.駅前には,運河に浮かんだ中華レストラン,客船の形をしたホテルまである.運河には頻繁に観光船が往来している.夜景もひと味違うが,とにかくごちゃごちゃしているといった印象.
交通はトラムに乗るのが便利であるが,運転手は無愛想でおまけに行き先などの質問に対する答えがでたらめである.都会の人が無愛想なのは何も日本だけではないようだ.これに対して,他の町では運転手も親切である.
アムステルダムに来たら,中央駅(Amsterdam Centraal)から少し離れてはいるが,まずは国立博物館(Rijksmuseum) へ行こう.有名なレンブラントの「夜警」はその大きさに圧倒される.フェルメール,フランス・ハルスなど有名な画家の作品も展示されているが,とにかく広いので,時間に余裕が欲しい.
国立博物館のすぐ近くには,あのゴッホ美術館(Rijksmuseum Vincent van Gogh)がある.ゴッホファンには彼の作品にどっぷりと浸かることができる至福のひとときが約束されている. 浮世絵「雨中の橋」などを見ると不思議な気持ちになる.有名な「ひまわり」をはじめ,ゴーギャン,ロートレック等の作品を堪能したい.国立博物館が古典的な造りであるのに対して,こちらは近代的な建物といった印象.ここからは,日本人の大好きなコンセルトヘボー(Concertgebouw)も近い.
1994年9月の関西国際空港開港後は,KLMオランダ航空利用の場合は成田を経由せずに約12時間で直接アムステルダム・スキポール(Amsterdam Schiphol)国際空港に到着できるようになった。伊丹から成田を経由してスキポールへ入ったことを思えば,今は夢のようだ.この空港は海抜0メートル以下に位置しているが,それを実感することはない。設備も充実しており,合理的に設計された立派な空港である。
アムステルダムという名が空港名に冠せられてはいるものの,首都アムステルダムからは少し離れており,ちょうどアムステルダムとレイデン(Leiden)の中間にある。このスキポール空港とレイデンの間にはオランダ名物のチューリップ畑があり,春先には色とりどりの花で埋め尽くされる。
レイデンのことを日本人はよく”ライデン”と発音するが,これはまったくの間違いであって,オランダ人はこのような発音はしない。
また,東方にチーズ(Kaas)で有名な”ゴーダ(Gouda)”があるが,これはハウダと発音するのが正しい。
スキポール空港の地下にはオランダ国鉄の駅があり,オランダ国内はもとよりヨーロッパ各国(パリ(Paris)など)へインターシティ等の電車が往来している。
政治の中心ハーグへは約40分,ロッテルダム(Rotterdam)へは約60分,デルフトへは約50分で到着する。デルフトにはStop Train(各駅停車)と Snell Train(快速)が停車する。Intercity(特急)で停車するものは非常に少ない。2階立ての電車もあり,乗り心地はまずまずで眺めもよい。





ハールレム(Haarlem)


ニューヨークのハーレムの地名はこの町の名前が起源。4月のフラワーパレードはこの町からスタートする。駅からしばらく南へ歩くと聖バフォ教会(Grote of St. Bavokerk)のあるマルクト広場に出る。教会の入口はちょっとわかりにくいが,裏手にある。ここにはモーツァルトが弾いたという有名なパイプオルガンがあるが,中へ入ってこの音を聞くだけでもハールレムへ来た甲斐があるというものだろう。ぜひ聞いてみられることをお薦めしたい。
市が開かれているときはこの界隈は賑やかである。掘り出し物も多く,見ているだけでも楽しい。
フランス・ハルス美術館は駅から少々遠くわかりにくいので,誰かに聞きながら行くと良い。入口は美術館らしくない。肖像画が多く,オランダ独特という感じがする。
テーラー美術館はオランダ最古の美術館でマルクト広場の東側の運河沿いにあり,化石等の展示品が多い。アンモナイトの類もたくさん展示されている。建物の構造も変わっている。この前にある跳ね橋は立派なもので,まわりには絵はがきによく写っている景色が広がっている。
マルクト広場にも美術館があるが見るべきところはない。




デルフト(Delft)


新教会 東門 プリンセンホフ 新教会からの眺め ROYAL DELFT WARE 跳ね橋 旧教会と運河


デルフトはオランダ建国の祖オレニエ・ウイレム公が住んだ街として,またデルフトブルーのデルフト焼でも有名な町である。デルフト駅から徒歩5分程度の北東方向にあるマルクト広場には新教会と市庁舎が向かい合って立っているが,付近はみやげ物屋が軒を連ねており,木曜日には市が開かれ多くの人々で賑わう。新教会の美しいカリヨンは15分ごとに鳴る(ただし,毎時のものが長く鳴り聞き応えがある)。中にはオレニエ家の墓がある。あまり広くない階段を使って鐘楼に上がればデルフトの町が一望でき,目の前には絶景が広がる。ロッテルダム方面にはデルフト工科大学の建物が散らばる。また,ハーグ方面も一望できる。
ここから,北西方面に歩けば,旧教会とプリンセンホフ(オレンジ公の館)があり,観光客には人気がある。旧教会は西に傾いており,オランダ版ピサの斜塔といったところであろう。毎時の鐘の響きは,味わい深い。ここには,フェルメールが眠っている。
駅前通り(フェニックス通り)にはデルフト唯一の風車があり,土曜日には実際に運転されている。
旧市街の東には東門(Oostpoort)とはね橋があり,これが水面に映る姿が美しい。運河には大きな船の航行に支障がないように回旋橋が架かっている。ここは最もデルフトらしく,冷えて薄氷が一面を覆った日の風景は特筆に値する。
旧市街の南約1kmのところにはデルフト工科大学(TU Delft, Delft University of Technology)がある。デルフト駅からはバスも出ているが,歩いても大した距離ではない。運河にかかる跳ね橋を見ながら足元に注意して歩くのがよい。ただ,慣れないうちは煉瓦が敷詰めてあるので歩きにくいのが難点である。
オランダには他に工科大学がEindhoven,Twenteの2つあるが,デルフトはスキポール国際空港から最も近く,立地条件が良いと考えてよいであろう。
大学は旧市街側から(南に向かってロッテルダム方向へ)歩いていくと,順に右手に化学工学系,左手に情報工学系,右手に金属工学系,右手に機械工学系,左手に物理工学系,右手に電気工学系,左手に土木工学系の建物が並んでいる。機械工学系のトライボロジー研究室は3階にあり,いつも正面に電気工学系のビルがそびえていた。この赤青のビルだけが突出して高い(山のないオランダではこれは遠くからでもかなり目立つ)が,町のどこにいてもTU(大学)の方向だけはわかる。

【デルフト・メモ】

2004年3月20日に94歳で亡くなったユリアナ前女王の葬儀が3月30日にデルフト新教会で行われ,日本からは秋篠宮ご夫妻が出席された.ハーグでもアムステルダムでもない.オランダ王家ゆかりの地,デルフトの重みを改めて感じる.

2003年元日,ニューイヤーコンサートの後で”名画鑑賞”なる番組があった[NHK教育テレビ].有名な”デルフトの眺望”が黒田あゆみ氏の名調子で解説されていた.テレビであっても,デルフトの風景が写ると何か熱いものがこみ上げてくる.ハーグのマウリッツハイス美術館で見るデルフトの眺望はどちらかといえば愛想がない絵のように感じたのだが,「光が水面に反射して船がキラキラ輝いている」との説明が入れば,明るい絵に感じてくる.




デン・ハーグ(Den Haag)


子供の楽園,マデュローダム 大人も楽しめる,マデュローダム


ハーグ(オランダ式発音はデン・ハーフ)は,オランダの政治の中心であり,日本大使館もここにある。
ハーグ市内にはいくつかハーグの名のつく駅があるが,通常はDen Haag CS,またはDen Haag HSを利用することが多い。後者付近は治安はあまり良くない。
デルフトからハーグへはトラム(路面電車)も通じているので,のんびりした田園風景を眺めたければトラムも悪くはないが,少々時間がかかる。延々乗り続ければ,北海の有名なリゾートであるスヘイフェニンフェン(”スケベニンゲン”は日本式の発音で,本物はオランダ人に何回も教わったが,発音できず)に到着する。途中のSpuiで降りれば中心街であり,デパートや日本料理店もある。また,近くには中華(+インドネシア)食料品店があり,日本人好みの食品が売られている。
日本大使館へは歩いても行けないことはないが,少し距離があるのでトラムの利用が賢い選択である。入口でパスポートを見せ,用紙に必要事項を記入すると中へ入ることが許可される。
最近のフランス,中国の核実験の是非を論じた国際司法裁判所のある平和宮が日本大使館のすぐ東にあるが,ここらあたりは緑が多く静かなところである。
国会議事堂があるビネンホフの南東の端にマウリッツハイス美術館がある。マウリッツの家という意味の建物であるのでそう広くはないが,レンブラントや フェルメールなど有名な画家の絵が展示されており,一見の価値がある。作者は誰か忘れたが大きな牛の絵が印象に残っている。
1996年にはフェルメールの絵がたくさん(20点ほど)展示され,世界中から通が通ったようである。有名な「レースを編む女」や「デルフトの眺望」も確かに見たはずなのだが,最近は記憶が薄れてきた。「デルフトの眺望」はデルフトのプリセンホフに展示されていたような気もする。

ビネンホフの近くには,「監獄博物館」なる昔の牢獄を使ったあやしいところもある.この建物の中は,かび臭くて暗く,案内する女性も”普通”には見えない.怖いもの見たさの人には興味深いところだろう.
ところで,ハーグで意表をつかれたところといえば,パノラマ・メスダフだ.わかりいくい所にあるが,建物へ入って中の階段(これは展望台と言い換えてもよい)を上れば,目前に鄙びたスヘイフェニンフェン海岸の風景が,何と360゜拡がる.世界最大のパノラマ風景画は,ハーグで一番のお薦めだ.





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Page Last Updated : 16 April 2024