Opinion 2000








いよいよ20世紀も残り3日となった.

今年1月にニュースステーションを見ていて,久米宏がドリッパーに入れられた珈琲の粉を蒸らさずに直接,湯を注いでしまったのを見て「Opinion 2000」を開設することを決意して以来,たくさんの方に訪問いただいた.Thanks a million !
2001年からは,Opinion 2001として新たにスタートする予定.

【28 December 2000】






天下りのことを英語でパラシューティングというらしい.なかなかうまい表現だと感心した.

神奈川県警の不祥事で辞職した幹部もちゃっかり某社に天下ったとのことだ.日本人は熱しやすく冷めやすいから,ほとぼりが冷めた頃に舌を出しておけばよい.しかし,今後この手のことを許さないために,まわりが”天下り”を監視する必要がある.もっとも,最近は落下傘の着陸地点にたくさん野次馬がいてうまく着陸できない場合もあるらしい.
【21 December 2000】





昨日,阪神タイガースの新庄剛志がニューヨーク・メッツからメイジャーに挑戦すると発表した.

今朝の毎日新聞の1面にその記事が大きく載っている.藤田平監督のときに引退騒動を起こしたり,通算打率が2割5分を切るなどとても一流とは言い難い.阪神ファンにとって田淵幸一や掛布雅之とは違うのだ.マスコミも先に挑戦を発表しているイチローと比べてどうかとか,とても歯が立たないとか,いろいろと言いたいだろう.しかし,”挑戦すること”を高く評価したい.挑戦すれば,たとえ実績が上げられなくても満足するだろう.”あのとき挑戦しておけばよかった”は悔しい.自分の人生は自分で決めればよい.批判することは簡単だが,時が経てば必ず出てくる「私も挑戦したいと思えば挑戦できたんですけどね.」といった類の第三者からの負け惜しみなどは聞きたくもない.見方を変えれば,万年最下位の阪神にとって明るいニュースだ.
【12 December 2000】





アメリカの次期大統領選がまだもめている.

飲酒運転で逮捕歴がある候補が大統領になるということで決着しそうだが,なぜここまで延び延びになったのか? 世の中,”じゃんけんの後出し!”のようなことも多い.ここまで待たされて負けた方はやりきれないだろう.誰かが皮肉たっぷりに述べていたように,コインの裏表で大統領を決めたらどうだろうか.重要なことこそ簡単に決めるのがよい場合もある.見方を変えれば,アメリカ国民のトップを選ぶ選挙への関心の高さを示しているとも言えるが.一方,最近の20年間に首相が13人も存在する日本もまともであるはずがない.「森さんでいいんじゃないか」式で舞台裏で不明朗に首相が決まって自転車操業式に政治を行っていては,今の子供はとても日本人に生まれてよかったとは思えないのではないか.先日,森改造内閣が発足した.写真に写っているセンセイ方の顔には,「ようやく大臣になり大きな目標にたどり着いた.日本の将来? そんなもん知らんよ.」と書いてあるように見えた.
【8 December 2000】





アメリカの次期大統領がまだ決まらない.

確か11月7日の投票だったと記憶している.”超大国”のUSAが選挙の集計(簡単な足し算)もできないと思うと滑稽だ.人間としてやってはいけない飲酒運転の前歴がある候補が大統領になりそうであるから,何でもありとは言える.しかし,なぜと聞かれて理由を説明するのは難しすぎる.いずれにしても,アメリカは寛大な国だ.
【22 November 2000】






昨晩,NHKの「プロジェクトX挑戦者たち」,”ルマンを制覇せよ”を見た.

マツダが1991年(平成3年)にル・マンを制覇してもう9年が経ったと思うと感慨深い.出演の松浦氏も”年いったな”という感じ.スタジオに持ち込まれるレーシングカーは,通常はエンジンが積まれていない場合が多いと思われるが,今回はエンジン付きで寺田陽次朗氏がエンジンに火をいれるというしゃれた演出が用意されていたのだ.しかしながら,ロータリーのサウンドはぜひサーキットで聞きたい.
【15 November 2000】






先日,長野県知事に当選した田中康夫氏が長野県庁へ初登庁した.その際の名刺交換で,県職員幹部(藤井世高・長野県企業局長)が田中氏の名刺を受け取った直後,それを目の前で折り曲げてしまったのだ.

脳味噌の次元のあまりの違いにコメントをする気にならないが,これが先日までの長野県の政治の実体を如実に示しているといえるだろう.こういう役人が舞台裏にいる”文化都市”で,少し前に冬季オリンピックが開催されたということを忘れないようにしなければならない.一部公務員の心ない行い(本人は”はだかの王様”的環境にどっぷり浸かっているからまったく悪いとは思っていない)によって,その他大勢の公務員まで同類に見られてはたまったものではない.どこでも末端からの”リストラ”ではなく,幹部からメスを入れていく必要がある.マスコミは芸能人のスキャンダルばかり追いかけていないで,この事実を世界に執拗なまでに報道するべきだ.外からたたいてもらえば,腐りきった患部も少しは良くなる可能性はある.今,最も大切なことはこれまで密室で行われてきた政治の”情報公開”だ.
【30 October 2000】






一昨日,舞鶴市泉源寺の府道(自衛隊教育隊前)で朝の通勤時間帯に乗用車が正面衝突して3人が死傷する事故があった.

舞鶴のような田舎でも,年に何回かは”正面衝突で*人死傷”との新聞記事を見る[注2].7時過ぎに国道27号線の北吸〜市場間がまったく車が流れず,通常4〜5分の区間が40分かかって異常な事態が起こっているとは思っていたが,昼のニュースでその原因がわかった.原因は海上自衛隊舞鶴地方総幹部勤務氏(33歳,舞鶴市泉源寺在住)のセンターラインオーバーらしい.テレビ画面からは,衝突された側の夫婦が乗っていた軽乗用車は生存空間などなく,めちゃくちゃにつぶれていたように見えた.これは単なる交通事故として片づけられていいのか.”殺された”2人にすれば,通り魔にあって刃物で刺し殺されたのと何ら変わらないだろう.肉親等関係者の心情を察すると何とも言えないものがある.当然のことだが,通常の走行ではセンターラインを割って走るということはあってはならないことだ.とはいっても,かなりの確率で対向車がセンターラインを割ってきてひやっとすることがある(こちらは,あらかじめ対向車の運転のレベルを見極め,動きを予測しているから難を逃れているが・・・).死亡事故を起こしてから悔やんでも取り返しはつかない.”寿命がなかった”では,あまりにも悲しいではないか.結論は,缶コーヒーを飲みながらとか,たばこを吸いながらとか,携帯で話しながらとか,”自動車の運転をなめきっている”輩が多すぎるということだ.両手でステアリングを握ってとっさのときの動作ができるようにしておかないと相手を傷つけることになる.マニュアルトランスミッション車だと片手で運転は難しい.オートマチックトランスミッションの車が普及して久しいが,これは”シフトチェンジのわずらわしさから開放されて,運転に集中できる”がメーカーのうたい文句だが,それが有効に機能するだけでなく,”横着な運転”を普及させたといえるだろう.それと,忘れてならないことはこの事故が多くの人々から朝の通勤時間帯の貴重な時間とすがすがしいときを奪ったことだ.事故の原因をつくった海上自衛隊舞鶴地方総幹部勤務氏は言うまでもなく,渋滞が延々と国道27号まで波及していたのに,舞鶴東署はなぜ交通整理ができなかったのか.先が詰まっているのに裏道まで車があふれていたではないか.おそらく,事故現場付近はパニックになっていただろう.高速道だけでなく,舞鶴の田舎道にも”自衛隊教育隊前事故”等の表示板の設置を望みたい.また,事故の原因をつくるセンターラインオーバー等の横着な運転は,最重要な取締りの対象にする必要がある.そうでないと,この手の悲惨な事故がまた繰り返されることは確実だ[注1]

[注1]これらについては,すでに述べてある.海上自衛隊舞鶴地方総幹部勤務氏は,常々横着な運転をしていて今回”運悪く”対向車が来ていたと考えるのが妥当であろう.
[注2]この文章を記述したつぎの週の10月27日(金)にも,舞鶴市和江の国道で正面衝突の事故があり1人が死亡している.

【20 October 2000】






昨日の長野県知事選で作家の田中康夫氏が当選した.

長年にわたる官僚主体の県政に長野県民が愛想をつかしたということだろう.前知事は,スケートのことを”みずすまし”とたとえるなど,教養と学識にあふれた方だったようだが・・・・・・・.これでまた官僚知事が誕生すると,いよいよ長野県民の目も節穴としか言えないと他府県のことながら心配していたが,取り越し苦労に終わったようだ.さまざまな困難がともなうと予想されるが,たとえば,高知県の橋本大二郎知事のように,県民のための政治を期待したい.
【16 October 2000】






8日のF1日本グランプリでM.シューマッハーが優勝し,フェラーリに21年ぶりにドラーバーズタイトルをもたらした.

例年だと当日は鈴鹿サーキットのどこかで跳ね馬のサウンドと勇姿にしびれているはずだが,今年は仕事の関係で都合がつかず,残念ながらテレビで観戦となった.阪神の姿とだぶっていたフェラーリを立て直してのチャンピオン獲得に心から敬意を表する.観戦した友人からのメールによると,予選もすごかったようだ.それから,ホンダV12(マクラーレン・ホンダ,G.ベルガーのドライブ)のサウンドが久々に鈴鹿に響いたとのことだ.V12の音を初めて聞いた人々は,しびれたことだろう(あの音を聞くために,わざわざ苦労して鈴鹿に行っているようなものだ).セナの全盛期には,フェラーリ(もちろん,オイル&ガソリンはアジップ!)に乗ってチャンピオンを取るセナの姿をイメージしていたのだが,これも今ではかなわぬ夢となってしまった.
【12 October 2000】





北海道・余市町のニッカウヰスキー北海道工場を見学した.

学生時代にニッカウヰスキーの創始者,竹鶴政孝氏に関する本(確か,「ひげのウヰスキー誕生す」という本だったと思う.)を読み,たいへん感動したのが思い出される.一度は余市を訪れたいと思っていた念願がかなった. サントリーの基礎を築いたのが竹鶴政孝氏であることは案外知られていない.可視化情報学会の見学会で余市駅前にある工場を訪れた.味わいのある工場で,当日はワイン収穫祭があったりしてにぎわっていたが,見学時間が約1時間と短く,ゆっくり雰囲気が味わえなかったのが誠に残念だ.しかし,ウヰスキー館の「ウヰスキー倶楽部」で樽出しの原酒”25年”を味わって納得した.最初の舌で味わう感覚がまったく違う.”本物は違う”と改めて感心した.また,駅前の酒屋には「スーパーニッカ」の看板が誇らしげにかかっており,ノースランド・余市はニッカ城下町であった.
【11 October 2000】





昨朝のシドニーオリンピック,女子マラソン・高橋尚子選手が金メダルを獲得した.

日本陸上史上,事実上初の金メダル.あらゆる場合を想定した練習と準備を整えての獲得.新聞を見るといかにすごいことかがわかる.22日の柔道100キロ超級,篠原信一選手の明かな誤審による幻の金で日本中が悶々としていただけに,霧が晴れたようなすがすがしさだ.取りに行って取った.「素晴らしい」の一言.柔道の件は,23日の新聞を何紙か見たが,いずれも”篠原無念の銀”という見出し.試合の解説者の「審判はどこに眼をつけているんでしょう.こんな審判は資格を剥奪すべきでしょう.これが認められれば,柔道がだめになってしまいます.」が,国民の声を代弁している.解説者がここまで本音を言うことはない.今朝の毎日新聞にあるように,審判の判定,それも誰が見ても納得がいかないうさんくさい形でメダルが決まるのはいい加減にやめにしてほしい.大人の世界にはこの手のこともあり得るが,子供がテレビを見ていることを忘れてもらっては困る.山下泰裕監督の「審判に内またすかしの技を見る目がなかった」は悔しいし,篠原選手の「弱いから負けた」はもっと悔しい.「俺が金メダルだ!」のコメントが欲しかった.それは国民が認めている.一方,マラソンは”審判の判定”,言い換えると”この選手に勝たせたい”等の主観的な要素が入り込む余地がないのがいい.
【25 September 2000】





昨夜のシドニーオリンピック,サッカー・ニッポンはブラジルに0−1で敗れたものの,南アフリカがスロバキアに1−2で敗れたため,あのメキシコ以来32年ぶりの決勝トーナメント進出を果たした.

4年前のブラジル戦では猛攻をしのぎきって1チャンスをものにして奇跡を起こした印象が強い.しかし,今回は格段に力がついていた.特に後半は常にブラジルゴールにあと一歩のところまで攻め込んでいた.これには4年に1度の”にわかサッカーファン”も納得.決勝トーナメントのアメリカ戦も期待したい.32年前のメキシコといえば,君原健二のマラソン銀,サッカーの銅.”カラー”テレビで中継を見た(もちろん近所の家)のも遠い記憶の彼方だ.
【21 September 2000】





シドニーオリンピック,女子柔道・田村亮子選手が昨夜,悲願の金メダルを獲得した.

バルセロナ,アトランタ大会の思わぬ敗戦を乗り越えての念願の金メダル獲得に心から敬意を表したい.”今大会も”という心配もあったが,天使が味方したようだ.文句無しの一本勝ちは何度見ても素晴らしい.やはり,オリンピックの金は他の大会の優勝とは比べることができない価値があると実感する.
【17 September 2000】





NTT西日本が電話帳の無料配布を希望者のみにするとの発表をした.

電話帳の更新に使われる紙は,年間15万トンで日本全体の紙消費量の0.5%を占めるとのことだから,相当なものだ. 電話帳は分厚い割にほとんど利用しないので何とかならないかと思っていた.”無料”とはいうものの,無料であるはずはなく何かの形でこのお金は払っているはずだから,遅すぎる感じはするがこの決定に拍手を送りたい.ただ,長い間電話帳の印刷で”おいしい”思いをしてきた印刷業者には,金蔓が途切れてちょっと痛いのではないか.
【8 September 2000】




昨日で舞鶴の真夏の連続記録(55日)が途切れた.

今年の夏は1994年以来の暑さで,雪印の食中毒事件をはじめ,食料品関連の話題が多かった.これが表に出た場合(あるいは出そうな場合),製品を回収して廃棄処分とし,幹部が米つきバッタのように頭を下げれば一件落着のようになっている.回収した製品は膨大なゴミになるので,これらの問題はどうなのかと常々考えていたのだが,毎日新聞に載った解説を見て納得した.食中毒は例外として,ハエなどの混入には少々神経質になり過ぎではないか.アフリカではそんなことを気にしていたら餓死するそうだから.誰でも汚いといわれる糞を体内に持っているし,唾,髪の毛など体から離れれば”汚い”ものになる.カビがこの世にいなくなったら人間も生きていけないという話を聞いたような気がする.そう言えば,以前から不潔であると定評のあったレストランの仕出し弁当で食中毒が起こったとの記事が先日の新聞に出ていたが,驚かなかった.全てではないが,外食産業では”つくっているところを見たら食べられない”,これは真実だろう.一方,鮨屋のおやじが清潔にこだわるあまり,樹脂製の手袋をつけて鮨を握っている姿,これは想像しただけで何か変だ.
【4 September 2000】




今世紀最後の夏,京都五山の送り火が終わった.

”丹後の宮津”で花火(燈籠流し花火大会)を見ていた.いつものことだが,遊覧船乗り場のそばに置かれている色とりどりの精霊船や燈籠を見ると,宮津でも今年もたくさんの人々が亡くなったのだと実感する.昔は船から花火を眺めるという風情もあったが,今は多くが車で乗りつけて,(税金の無駄遣いと悪評高い)島崎公園に陣取り,花火が終わった後は,普段は見られない年に一度の大渋滞が出現することになる.今年は例年にも増して7万余人が花火を堪能したようだが,先祖の霊を送るとは名ばかりの観光事業に変わってしまったのは残念である.先祖の霊を送るという気持ちは,精霊船を運んだ人々(初盆の家庭)しか持っていないのかもしれない.去っていく人があり,生まれてくる人がある.これだけは,太古の昔から変わらない.この世に生きているだけでも奇跡に近いらしいから,先祖を偲んでお盆に日頃の反省をしてみるのもいい.
【17 August 2000】





昼食時にスポニチを見ていると,今,話題の”会計検査院の調査官の岩手県での暴言”の記事のそばに,あきれた校長,”長野工業高等専門学校の校長が7月に自転車に2人乗りしていた学生を殴った”という記事が出ていた.これが事実だとすれば,もう笑うしかない.何かの間違いであることを祈る.

大学時代は先生,先生とまわりから”よいしょ”されて裸の王様になってしまった大先生が,高専へ天下り,高専の環境を勘違いするとこういうことになる.それこそ,トップに立って手本を示すべき校長が,”俺に逆らうのか”式ではよい教育ができるはずはないし,何かの偶然で高専の校長なのであって,やめればただの人になることを忘れてもらっては困る.あなたは,模範を示すべき”教育公務員”ですよ.高専生は当初から”学生”と呼ばれているが,古き良き時代の高専生と今の学生はまったく別物である.しかも,低学年は高校生であり,まだまだ幼稚な者も多いため,本当はきめ細かい中身のともなった”生活指導”が必要なのだ.この校長も現実を直視するためにも,一度授業を自分の目で見て,学寮の宿直を経験してみればよい.
ふと,何年か前の長野県知事の数々の問題発言が脳裏をよぎった.

【3 August 2000】




”怪鳥”コンコルドがパリ郊外で墜落し,多数の死者が出た.これから休暇を,という人々にはまったく気の毒だ.

1960年代に開発されたUKとおフランスの威信をかけた超音速旅客機も老朽化には勝てなかったようだ.燃費,騒音,航続距離,その他さまざまな問題を抱えながらも,無事故で何とか面目を保っていたが,この事故で消えていくことになるだろう.未だに流体力学の”衝撃波”は難しくてわかりにくい学問領域の一つだが,工学を志した者としてはマッハ2の世界を体験してみたい誘惑もある.
いずれにしても,もうそろそろ強がりはやめて環境問題にプラスになることを考えたらどうだろう.ゆっくり珈琲でも飲みながら・・・・・.

【27 July 2000】





今年1月に”毎日新聞のテレビ欄その他には元F1ドライバー中嶋悟が,いつも”中島悟”と書かれている.これは間違いであるので,”中嶋”に改めるべきであると以前にも指摘したのに一向に改善されない”と書いた.

先日,ふと毎日新聞のテレビ欄を見てみると,”中嶋悟”となっているではないか.些細なことのように思えるかもしれないが,何か胸のつかえが取れたようで爽快な気分になった.誰かが直訴したのだろうか?
【26 July 2000】





沖縄サミットが終わった.2000円札もハイテクが導入された新しい紙幣だが・・・・・・.

英紙が800億円の宴会サミットと極評しているようだが,使ったお金も他国で開催されるサミットに比べて桁違いである.自分のお金であれば,普通の感覚では湯水のごとく使うことはあり得ない.”沖縄サミットは大成功でした”の自画自賛でなく,他国からの批判に耳を貸して,この金額が妥当なものであったのか,金額に見合うだけの成果が得られたのか,それこそ詳細な情報公開がなされるべきだろう.担当者は日本人お得意の”喉元過ぎれば・・・・・・・”に期待していると考えるのが妥当だが・・・・・・・・.ますます借金大国になった.
【25 July 2000】






大阪市立美術館で開催されているフェルメールとその時代展を鑑賞した.

前日の夕方に一度天王寺公園を訪れたのだが,待ち時間が3時間であったため,翌日6時過ぎに改めて出直した. 早朝の天王寺公園入口付近には,浮浪者がたくさんいてとても絵画鑑賞という雰囲気ではない.おまけにそばには彼らのテントまである. 2番手であった.それ以降,「ここはフェルメール展に並んでいるのですか」と数人に聞かれた.時間の経過とともに列が伸びてくると,いつの間にか浮浪者はいなくなった.8時半頃になってスタッフが数人あらわれ,行列の整理(4人ずつ並ぶ)を始めた.入口にチケット売場があるため,前売り券を持っていない人はそちらに並ばされた.どんどん行列が伸びてきた.9時10分頃に開門され,天王寺公園へ入って中にある美術館に先頭で向かった.かなり距離があり,美術館入口で一度止められた.ここで係員に詰め寄る人があらわれた.内容はこうだ.前売券を持っていない人は,持っている人に比べて極端に少なく,当日券を購入するとそこから公園内へはいち早く入場できてしまったのだ.こんなことが許されていいのかと私も思う.まさに大阪名物の「割り込み」ではないか.主催者はどう考えているのだろう.フェルメール展が始まってもう3ヶ月になろうとしているのに,毎日こんなことが繰り返されているのか.まったくお粗末だ.美術館の中に入ってからも,傘を預けてくださいとか,リュックは前に掛けてくださいとか,指で絵を指さないでくださいとか,をスタッフが言う.こんなことは,入口に掲示するとか,あらかじめ行列をつくっているときにマイクで徹底するべきだ.それから,肝心のフェルメールの絵の前で人が流れない.たとえば,以前に京都で見たミレー展の「落穂拾い」の前では右に動きながら見てくださいとアナウンスしていた.人・人・人なのだから,もうちょっと知恵を出して部屋と部屋の間に区切りを入れて,一定の人数を移動させるとか,何で対策を講じないのだろう.それから,絵の前に立っている警備の人も客への対応に慣れていないのがわかった.私は最初に入っているから何とか見ることができたが,炎天下で待ちくたびれて,まともに絵も見れないとなると,これは詐欺に等しい.宣伝して人を集めたのなら,主催者側はもう少しまともなマネージメントをするべきだろう.過去に京都で行われた絵画展では,こんなまずい対応は見たことがない.この絵画展は大阪で開催する必然性は全くないが,大阪でオリンピックを開催するための布石として,「国際文化都市大阪」をアピールするために無理矢理開催したものと考えられる. 先頭に並んでいた人は,埼玉から来たと言っていた.国内でも遠くから訪れている人もたくさんいる.まして,海外から来ている人の目には何と映るだろう.11時過ぎに美術館出て,行列の最後尾を見ると待ち時間210分と表示されており,しばらくして待ち時間4時間となっていた.今朝の毎日新聞を見ると,50万人目の入場者に青いターバンの少女のレプリカを送って大阪市長が写った写真が「フェルメールだより」に掲載されているが,そんな都合のよい記事ばかりでなく,”絵を見るのは命がけですよ”とか,”4時間待ち”ですよとか,”文化的な雰囲気とはほど遠い”ですよ,・・・・・・・・・など,もっと事実を伝えるべきだ.先頭に入った私でさえ,不愉快な思いをしているのだから,後に入った1万人以上の人々はどう感じただろう.これからフェルメール展を見ようと思う人は,覚悟が必要だ.絵画展の内容については,後日改めて触れる.
【26 June 2000】




ル・マン24時間レースでアウディが1−2−3フィニッシュ!

世界最高峰の自動車耐久レース,”ル・マン”が今年も終わった.今年はメルセデス,トヨタ等の巨大自動車メーカーのいわゆる一つのワークス体制での参戦がアウディだけであったので,少し物足りない感じがしたものの,年に一度のあのスタートシーンは何回見ても素晴らしい.日本から参戦したテレビ朝日チームの2台完走は見事.土屋圭一の繰るパノスの車載映像も迫力があった.マツダがル・マン初優勝(1991年,平成3年)を遂げてから月日が経ってしまったが,ゴールシーンを見るとマツダの勝利を目前にしたときの実況アナウンサー氏,解説の津々見友彦氏の興奮が昨日のことのように蘇るのだ.ぜひ一度,栄光のル・マンを観戦したい.
【20 June 2000】





昨日,韓国の金大中大統領が北朝鮮を訪問し,北朝鮮の金正日総書記との会談が実現した.

南北分裂以来,55年ぶりの南北(北朝鮮式に言えば北南)の交流は,ビッグニュース.平壌国際空港で金正日総書記が直々に金大中大統領を出迎え,最大限の敬意を表したように見えた.南北統一にはさまざまな問題もあるようだが,同一民族が憎しみ合っている姿は自然ではない.今後の動向に注目したい.
【14 June 2000】





昨日,大鵬が還暦の土俵入りを行った.

巨人,大鵬,卵焼きで一世を風靡した優勝回数歴代1位の大横綱大鵬が,2位の千代の富士,3位の北の湖を従えて土俵入りを披露したが,昭和のヒーローも年輪を重ね,時の流れを感じる.大鵬の現役時代を知っているだけでも古いのだが・・・・・.
【9 June 2000】





衆議院が解散した.

実現できもしない公約を並べる候補者や当選した途端に所属政党を変わるような無責任な候補者を見極め,まともな政策を語れる候補者を選ぶ必要があるが,いつも裏切られる.われわれ国民は一票を投じることでしか意思表示ができない.6月25日の衆議院議員総選挙には必ず投票に行って一票を投じたい.政治を私物化する人がいる限り,日本は良い方向へは向かわないが,まずは一票だ.
【2 June 2000】




チャイルドシートの着用率が40%にとどまっているらしい(JAFの調査).

「シートベルトをせずに車が運転できる,子供をチャイルドシートに座らせずに車を走らせる.」は,まったく信じられないが,世の中にはこれでまったく平気な人々が存在する.大切なことは,法律で決められているとか,決められていないの問題ではなく,自分の命,家族の命,子供の命,あるいは他人の命をどう考えるかだ.ドライバーの人生に対する考え方がそのままあらわれる.運転中の携帯電話使用に関しても同様だ.こういう輩が事故の原因をつくり,本人は何も害を受けない触媒のような場合も多いようだ.
【1 June 2000】










注:敬称は略している場合があります.また,内容に関して一切責任は負いかねます.
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