1998年度研究委員会報告
気体軸受研究会 (第3種,20年度,主査 矢部 寛):気体軸受研究会は,気体潤滑技術を対象に,基礎研
究を行なっている者,応用や開発の仕事に携わっている者,あるいは,仕事とは離れて気体軸受に興味を
もっている者が集まり,気軽に話し合う場として運営されている.今年度で20年の長きにわたって開催され
てきたことになる.本年度は,委員数54名で,京都大学あるいはその周辺を会場とし, 4回の研究会を開催
した.講演していただいたテーマは,気体潤滑の基礎から応用・開発まで幅広く,@静圧気体軸受内圧縮性
流れの数値計算(東京理科大 山本 誠),A円板形多孔質静圧気体スラスト軸受における給気部形状の影
響(東京理科大 吉本成香),B静圧気体軸受支持精密スピンドルの性能(東北学院大 十合晋一),Cエ
ヤスピンドルの回転中心変動(日本精工 野口昭治),D変位センサ付き小径穴あけスピンドル(NTN
藤川芳夫),E低圧容器用多孔質スパイラル溝ガスシールの特性(京都大 矢部 寛),FDSMC法に
よるナノメータヘッド浮上特性の3次元解析(鳥取大 山根清美),Gマザーシップ形負圧浮動ヘッドスラ
イダ機構のダイナミクス(関西大 多川則男),Hスプール形/円錐形/球面形正逆回転動圧グルーブ軸受
(福井大 嶋田修三),I多重格子法によるヘリングボーン溝付きジャーナル軸受の特性解析(NTN 古
林卓嗣),J超小型スパイラル溝付き軸受の加工と特性(三菱電機 太田 斎),などである.
会合後,時間に余裕のあるものがワリカンでビールを飲みながら楽しむ「二次会」も続けられており,仕
事の話,家庭の話,趣味の話などのおしゃべりのほか,研究会での場では聞けなかったことをさらに気軽に
聞いてみることができる場になっている.
[矢部 寛,トライボロジスト,1999]