H24年度 活動報告(桝田)

豊橋技術科学大学 技術公開講座「技術者養成研修」受講

 9月14日、豊橋技術科学大学にて開催された技術公開講座「技術者養成研修」を受講して来ました。  午前は、オーエスジーにて工具開発をされ定年後同学の特任准教授をされた村上良彦氏より「最先 端の機械加工(生き残れるか日本のものづくり)」と題した講演が行われました。
 生産拠点が海外に移り・円高と相まって「安くて良い品質」では太刀打ち出来なくなっている今、 日本が生き残るには顧客への"Just in time"が鍵であり、その為には加工時間の短縮と・それに伴う 加工工賃の抑制を高速度加工で行う必要がある、という説明の後、旧来のV-T線図による切削速度と 工具寿命の関係が工具の改良によって変わり・多少高価な超硬工具を使っても高速切削で短時間に より多くの体積を削り出した方がトータルでコスト低減に繋がる事や、従来出来なかったHRC60超の 高硬度材を超硬エンドミルで切削可能となった事を動画や解析シミュレーションを用いて紹介され ました。
 午後からは実習工場にて工具による加工状況の違い等を技術職員の方が実演され、一般的なドリル と先端をRシンニングした高剛性スタブドリルによる加工速度と穴の仕上がりの違い、マシニング センターでの使用を前提としたシンクロタップをフローティングタッパーに取付けて加工した場合に どうなるかの検証(通常より多くの切りくずが発生し、めねじが残らず・らせん状の筋目だけが残る 仕上がりになりました)、超硬エンドミルで切削速度を変えて加工した際に切削動力がどう変化する かをリアルタイムで計測・表示するといった普段目にする事の無い内容を見る事が出来、有益な内容 でした。
 本研修の内容を今後の実習指導に活かしていくよう、来期以降の実習内容を検討していきます。