アップデート 2008.9.24

太陽を回る地球の運動


 全ての物体の間には引力が働いている。これを万有引力という。その大きさは両物体の質量Mとmの積に比例し、その間の距離rの2乗に逆比例する。
F=−GMm/r2
ここで表された記号は、次の意味を持つ
Fは太陽と地球の引力の強さ
Mは太陽の質量
mは地球の質量
rは太陽と地球との距離
Gは万有引力定数

 ここで太陽を不動と考えてこれを原点にとり、そこから万有引力を受けて運動する1つの惑星(地球)を考える。太陽を中心にして、極座標に直す。
x(t)=r・cosθ
y(t)=r・sinθ
er=(cosθ,sinθ)   太陽から放射線状に向かう単位ベクトル
eθ=(−sinθ,cosθ)  erと垂直な単位ベクトル
F=Frer+Fθeθ     力の合成
万有引力は、太陽と地球の方向のみに対して働くから
Fr=−GMm/r2
Fθ=0

 速度をv=(x',y')とする。
x'=r'cosθ−rθ'sinθ
y'=r'sinθ+rθ'cosθ
 加速度をα=(x",y")とする。
x"=r"cosθ−2r'θ'sinθ−rθ'2cosθ−rθ"sinθ
y"=r"sinθ+2r'θ'cosθ−rθ'2sinθ+rθ"cosθ
内積を計算し、加速度を接線成分と法線成分の和に分けると
α・er=x"cosθ+y"sinθ=r"−rθ'2
α・eθ=x'(-sinθ)+y'cosθ=2r'θ'+rθ"
となるから、加速度は
α=(r"−rθ'2)er+(2r'θ'+rθ")eθ
となる。

 力学の法則により、万有引力の大きさはF=mαで与えられる。
m(r"−rθ'2)=mα・er=F・e=Fr=−GMm/r2
m(2r'θ'+rθ")=mα・eθ=F・eθ=Fθ=0
ここで
(r2θ')'=r(2r'θ'+rθ")=rFθ/m=0であるから
r2θ'= a (定数)となる。

 Frを表す式から、b=GMと置くと
r"−a2/r3=−b/r2
が導かれる。


 


 時間tに関して、距離r(t)がどう変わるかをグラフにしてみた。振動していることは分かるが、どんな振動か理解するは難しい。

 そこで距離r(t)と速度r'(t)に関する相平面上で、解曲線を表示すると、周期解であることが分かる。

 これは、太陽を中心とした極座標系での方程式であるので、x-y座標系に直してみる。太陽の近辺では移動距離が長く(速度が早く)、太陽から遠いところでは移動距離が短い(速度が遅い)ことがよく分かる。面積速度一定の法則が目に見える。


関数マクロはここにある。
問題 面積速度は(1/2)r2(dθ/dt)で与えられるが、この値が一定であることを図で説明せよ。
参考文献:小出昭一郎、物理学、裳華房
参考文献:中尾慎宏、概説微分方程式、サイエンス社