アップデート 2008.7.5
強制振動
システムの外から電磁石などにより、強制力が加えられることがある。バネの運動で、速度に比例する抵抗(これは速度と逆向きに作用する)があり、かつ周期的な外力があるとき、バネの運動方程式は
m・x"+c・x'+k・x=F・cos(ω0t) (m>0、c>0、k>0、ω0>0)
となる。右辺(強制力)がないとき自由振動という。ここでは右辺(強制力)がある場合を考察する。mで割ると
x"+c・x'/m+k・x/m=F・cos(ω0t)/m
であるから、a=c/m>0、ω2=k/m>0、F0=F/m>0とおくと
x"+ax'+ω2x=F0cos(ω0t) (a>0、ω>0、F0>0)
となる。これを強制振動(forced oscilation)という。
x"+ax'+ω2x=0 (1)
の一般解は減衰振動(2)である。
x"+ax'+ω2x=F0cos(ω0t) (3)
の一般解は、(3)の特殊解として
x(t)=p・cos(ω0t)+q・sin(ω0t) (4)
を考え、微分方程式(3)に代入する。整理して、cos(ω0t)とsin(ω0t)の係数がそれぞれ等しいことから、未知数pとqに関する連立1次方程式
(ω2−ω02)p+aω0q=F0
−aω0p+(ω2−ω02)q=0
が得られる。ここで
W2=(ω2−ω02)2+a2ω02
とおくと、連立1次方程式の解は
p=F0(ω2−ω02)/W2
q=aω0F0/W2
となる。pとqを特殊解の式(4)に代入すると、特殊解(4)は2つの三角関数の和になるが、合成すると
x=Acos(ω0t+α) (5)
となる。
ここで
A=F0/W (6)
である。非同時方程式(3)の一般解は(2)に(5)を加えたものである。時間の経過と共に、一般解の解曲線(2)は次第に減少してゆく。従って時間の経過と共に、(5)で表される単振動に近づく。
抵抗Rオーム、自己伝導率Lヘンリー、コンデンサCファラド、起電力E(t)ボルトからなる電気回路で、スイッチを入れた後、時刻tにおける電流x(t)アンペアは
LX"+Rx'+x/C=dE/dt
である。この方程式はバネの運動と同じ式になる。
ω=1を固定して、ω0を変化させた図を示す。なおx0=1、y0=1、h=0.1、a=1、F0=1である。

減衰強制振動
問題1 等式(6)を証明せよ。
問題2 a=1、ω=1とする。ω0≠1を与えて、解がω0の変化につれてどのように変わるか調べよ。
問題3 x"+ax'+ω2x=F0exp(−ω0t) を解け、
指数関数 exp(z) とは ez のことである。
非減衰強制振動
問題4 a=0、ω=1とする。ω0≠1を与えて、解がω0の変化につれてどのように変わるか調べよ。(a=0だから減衰振動ではない。共振または共鳴と呼ばれる現象を確かめよ。)
問題5 a=0、ω=ω0=1のときの解曲線を求めよ。有界でない(発散する)ことを確かめよ。
参考文献:古屋茂、新版微分方程式、サイエンス社
参考文献:丹羽敏男、微分方程式と力学系の理論入門、遊星社
参考文献:中尾慎宏、概説微分方程式、サイエンス社