アップデート 2002.5.18

速度の2乗に比例する抵抗のある自由落下


 一定の力を受けて運動している物体が、速度と反対方向に抵抗を受ける場合の運動を考える。このような抵抗の例としては、個体の表面に接して引っ張られている物体の受ける摩擦抵抗や自動車に働く空気抵抗などがある。ニュートンの運動方程式は、運動する物体の速度をxとすると
mdx/dt=mg−R(x)
と書ける。gは重力加速度である。摩擦抵抗の場合は、抵抗は速度に無関係で
R(x)=f
とおくことができる。これは一定の力を受けるときの加速度運動と同じである。他方、流体抵抗の場合は非常に異なっており、抵抗Rは速度xの増加とともに大きくなり、落下する物体が球である場合には
R(x)=Ax+Bx2
となる。したがって、運動方程式は
mdx/dt=mg−Ax−Bx2
となる。
mで割って
dx/dt=g−ax−bx2
とする。小さな球状物体の場合は、速度xに比例する粘性抵抗が支配的である。また大きな球状物体の場合は、x2に比例する粘性抵抗が支配的である。g=9.8m/sec2、a=0.1/sec、b=0.02/mの時のベクトル場を示す。

解の性質
1. xがある程度小さい範囲では、加速度dx/dtは殆ど一定で、速度xは時間tに比例して増加する。
2. 速度xがある程度大きくなると、加速度dx/dtは一定の割合で減少してゆく。


問題1:真上に投げた物体の速度を表す微分方程式を作り、解曲線を図示せよ。
問題2:ロジスティック曲線のと関連について述べよ。


参考文献:A.P.フレンチ著、橘高知義訳、MIT物理力学、培風館