将 棋
【第70期名人戦7番勝負第5局第2日,ウエスティン都ホテル京都(京都市東山区)】
【第67期名人戦7番勝負第6局第2日,東本願寺渉成園(京都市下京区)】
◆A級順位戦最終局
将棋界の一番長い日,A級順位戦の最終局が3月2日(木)に行われ,B級1組への陥落が中原誠永世十段と郷田真隆八段に決まった.一方,名人挑戦の方は,丸山八段が郷田八段に快勝して,8勝1敗で挑戦権を獲得し,郷田とは明暗を分けた.
中原誠永世十段−加藤一二三九段戦が最も早く決着がついた.負けた中原はプレッシャーから開放されたのか,予想外にさばさばした表情.報道陣の「引退は?」の質問に,「ずっと危なかったから.まだ,引退はしません.来期はB1で指します.まだ若いから.とにかく,秋に負けすぎましたね.・・・・・,また追っかけられてもたいへんだしね.」と答えた.中原の捲土重来を期待したい.そして,往年の中原将棋が見たい.中原には,やはり名人戦の檜舞台こそふさわしい.
一方,絶好調の丸山は郷田を寄せつけず,ダントツで名人挑戦権を獲得.佐藤康光名人との好局が期待される.4月11日からの名人戦が待ち遠しい.
それから,田中寅彦九段が穴熊らしい指し回しで森内俊之八段に勝ち,残留を決めたのはうれしい.
(2000年3月5日)
◆A級順位戦雑感
A級順位戦の最終局が3月2日(木)に行われる.約150人のプロ棋士の中で,羽生善治四冠をはじめ,わずか10人しかいないトップクラス.名人以外のタイトルは四段でも獲得できるが,名人はA級八段になって,なおかつリーグ戦をトップで終えないと名人位に挑戦すらできない.これがA級の権威であり,米長邦雄九段が一昨年の最終局後(加藤一二三九段に勝ったが,B1に陥落)にフリークラスに転出の意向を示したのも十分に理解できる.米長がB級1組で指すことは,元名人のプライドが許さなかったのだろう.ファンとしては,”米長名人”が再び誕生する可能性がなくなり,非常に残念である.
ところで,A級順位戦の最終局当日は,「将棋界の一番長い日」であり,数年前からNHK衛星放送で中継されている.名人挑戦者は,丸山八段と森内八段の2人に絞られている.もし,羽生四冠が挑戦者になっていれば,最近の佐藤名人とのタイトル戦の状況から見て”羽生名人”が誕生する可能性は極めて高い.しかし,羽生は挑戦者になれなかったのだ.やはり鬼の住処.挑戦者争いはもちろん興味深いが,それ以上に2名の陥落者が誰になるかに興味がある.
勝ちか負け.客観的な基準がはっきりしていて明快な将棋が好きだ.第三者から見た基準が極めてあいまいで不透明に物事が決定されているどこかの世界とは大違いだ.以前は八段はA級棋士である(あるいは,であった)証明であったが,七段に昇段後,***勝で八段昇段という類の,規定が設けられ,”にせ八段”が量産され始めた.しかし,将棋ファンは本物の八段は誰かを知っている.毎日新聞のA級順位戦の棋譜には,毎朝目を通すが,やはり一流の将棋は光っている.明らかに他の棋戦とは一線を画している.今朝の将棋欄で,中原誠の出身地は宮城県ということになっているが,正しくは鳥取県出身ですよ.観戦記者の山村さん! 一般には,幼いときに塩釜に引っ越したので,”宮城県出身”となっているようだが.
中原誠永世十段は陥落の危険性が高い.最終戦に勝っても他力である.しかも,中原の対戦相手は,因縁浅からぬ加藤一二三九段だ.遙か昔の名人戦の死闘が思い出される.もし,陥落した場合は身の振り方が注目される.十六世名人がB1で指すのか.米長の実績もすごいが,中原の実績は,あの大山康晴十五世名人をも凌いでいるのだ.プライベートな面では,以前に林葉直子元女流名人との不倫問題で,自宅でわざわざ記者会見をして醜態をさらした中原だが,今度はどうか.少し前に週刊誌に米長のスキャンダルが浮上したが,米長は柳に風と受け流したようだ.大山十五世名人にも陥落かというときがあったが,凌いでいる.中原の場合はフリークラス転出もできないし,”引退”が妥当な選択になるだろう.「中原にはまだ引退して欲しくない」が正直な気持ちだ.今年の3月2日はじっくりと衛星放送を見ていたいが・・・・・.
(2000年2月24日)
タイトル戦速報
第36期竜王戦七番勝負第4局
藤井聡太竜王が制し,竜王3連覇!
第4局が11月10日午前9時,北海道小樽市の「銀鱗荘」で始まっていたが,11日午後5時32分,129手で伊藤 匠七段が投了.藤井聡太竜王が勝って,4連勝で竜王を防衛した.
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- 〇藤井聡太竜王・●伊藤 匠七段【11月11日】
- 〇藤井聡太竜王・●伊藤 匠七段【10月26日】
- 〇藤井聡太竜王・●伊藤 匠七段【10月18日】
- 〇藤井聡太竜王・●伊藤 匠七段【10月7日】
第73期王将戦七番勝負第4局
藤井聡太王将が制し,王将3連覇!
第4局が2月7日午前9時から東京都立川市の「オーベルジュときと」で始まっていたが,8日午後5時52分,121手で菅井竜也八段が投了.藤井聡太王将が勝って,4連勝で王将を防衛すると同時に「大山超え」のタイトル戦20連覇の新記録を達成した.
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- 〇藤井聡太王将・●菅井竜也八段【2月8日】
- 〇藤井聡太王将・●菅井竜也八段【1月28日】
- 〇藤井聡太王将・●菅井竜也八段【1月21日】
- 〇藤井聡太王将・●菅井竜也八段【1月8日】
第64期王位戦七番勝負第5局
藤井聡太王位が制し,王位4連覇!
第5局が8月22日午前9時から徳島市の「渭水苑」で始まっていたが,23日午後6時39分,95手で佐々木大地七段が投了.藤井聡太王位が勝って,4勝1敗で王位4連覇とした.
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- 〇藤井聡太王位・●佐々木大地七段【8月23日】
- ●藤井聡太王位・〇佐々木大地七段【8月16日】
- 〇藤井聡太王位・●佐々木大地七段【7月26日】
- 〇藤井聡太王位・●佐々木大地七段【7月14日】
- 〇藤井聡太王位・●佐々木大地七段【7月8日】
第49期棋王戦五番勝負第4局
藤井聡太棋王が制し,棋王を初防衛!
第4局が3月17日午前9時から栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」で始まっていたが,午後7時7分,114手で伊藤 匠七段が投了.藤井聡太棋王が勝って,3勝1持将棋で棋王を初防衛した.
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〇藤井聡太棋王・●伊藤 匠七段【3月17日】
〇藤井聡太棋王・●伊藤 匠七段【3月3日】
〇藤井聡太棋王・●伊藤 匠七段【2月24日】
□藤井聡太棋王・□伊藤 匠七段【2月4日】(持将棋)
第71期王座戦五番勝負第4局
藤井聡太名人が制し,3勝1敗で王座を奪取,八冠に!!
第4局が10月11日午前9時から京都市東山区蹴上の「ウェスティン都ホテル京都」で始まっていたが,午後8時59分,138手で永瀬拓矢王座が投了.藤井聡太名人が勝って,3勝1敗で王座を奪取,同時に八冠を達成した.
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- ●永瀬拓矢王座・〇藤井聡太名人【10月11日】
- ●永瀬拓矢王座・〇藤井聡太名人【9月27日】
- ●永瀬拓矢王座・〇藤井聡太名人【9月12日】
- 〇永瀬拓矢王座・●藤井聡太名人【8月31日】
第94期棋聖戦五番勝負第4局
藤井聡太棋聖が制し,3勝1敗で棋聖を防衛!
第4局が7月18日午前9時から新潟市の「高志の宿 高島屋」で始まっていたが,午後6時39分,84手で佐々木大地七段が投了.藤井聡太棋聖が勝って,3勝1敗でタイトルを防衛した.
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- 〇藤井聡太棋聖・●佐々木大地七段【7月18日】
- 〇藤井聡太棋聖・●佐々木大地七段【7月3日】
- ●藤井聡太棋聖・〇佐々木大地七段【6月23日】
- 〇藤井聡太棋聖・●佐々木大地七段【6月5日】
第82期名人戦七番勝負第1局
藤井聡太名人が先勝!!
第1局が4月10日午前9時から東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で始まっていたが,11日午後9時22分,141手で豊島将之九段が投了.藤井聡太名人が逆転で大熱戦を制した.
第2局は4月23,24日に千葉県成田市の「成田山新勝寺」で行われる.
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- 藤井聡太名人・ 豊島将之九段【6月26日】
- 藤井聡太名人・ 豊島将之九段【6月12日】
- 藤井聡太名人・ 豊島将之九段【5月27日】
- 藤井聡太名人・ 豊島将之九段【5月19日】
- 藤井聡太名人・ 豊島将之九段【5月9日】
- 藤井聡太名人・ 豊島将之九段【4月24日】
- 〇藤井聡太名人・●豊島将之九段【4月11日】
第82期A級順位戦
最終局終了,豊島将之九段が名人挑戦者に! 広瀬章人九段と斎藤慎太郎八段がB級1組へ陥落!
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●菅井達也八段[先手][5勝4敗]・〇豊島将之九段[7勝2敗]【2月29日】
〇永瀬拓矢九段[先手][6勝3敗]・●中村太地八段[4勝5敗]【2月29日】
〇渡辺 明九段[先手][5勝4敗]・●広瀬章人九段[3勝6敗]【2月29日】
●斎藤慎太郎八段[先手][3勝6敗]・〇佐々木勇気八段[4勝5敗]【2月29日】
〇稲葉 陽八段[先手][4勝5敗]・●佐藤天彦九段[4勝5敗]【2月29日】
〇中村太地八段[先手][4勝4敗]・●渡辺 明九段[4勝4敗]【1月31日】
●佐々木勇気八段[先手][3勝5敗]・〇永瀬拓矢九段[5勝3敗]【1月31日】
●豊島将之九段[先手][6勝2敗]・〇斎藤慎太郎八段[3勝5敗]【1月31日】
〇広瀬章人九段[3勝5敗]・●稲葉 陽八段[3勝5敗]【1月31日】
〇佐藤天彦九段[先手][4勝4敗]・●菅井達也八段[5勝3敗]【1月31日】
●豊島将之九段[先手][6勝1敗]・〇広瀬章人九段[2勝5敗]【1月19日】
●斎藤慎太郎八段[先手][2勝5敗]・〇中村太地八段[3勝4敗]【1月11日】
〇稲葉 陽八段[先手][3勝4敗]・●永瀬拓矢九段[4勝3敗]【1月11日】
〇渡辺 明九段[先手][4勝3敗]・●菅井達也八段[5勝2敗]【1月11日】
〇佐藤天彦九段[先手][3勝4敗]・●佐々木勇気八段[3勝4敗]【1月10日】
〇永瀬拓矢九段[先手][4勝2敗]・●渡辺 明九段[3勝3敗]【12月19日】
〇菅井達也八段[先手][5勝1敗]・●斎藤慎太郎八段[2勝4敗]【12月15日】
〇佐々木勇気八段[先手][3勝3敗]・●稲葉 陽八段[2勝4敗]【12月14日】
●広瀬章人九段[先手][1勝5敗]・〇佐藤天彦九段[2勝4敗]【12月8日】
●中村太地八段[先手][2勝4敗]・〇豊島将之九段[6勝]【12月7日】
〇稲葉 陽八段[先手][2勝3敗]・●中村太地八段[2勝3敗]【11月22日】
〇菅井達也八段[先手][4勝1敗]・●佐々木勇気八段[2勝3敗]【11月16日】
●佐藤天彦九段[先手][1勝4敗]・〇豊島将之九段[5勝]【11月13日】
●斎藤慎太郎八段[先手][2勝3敗]・〇渡辺 明九段[3勝2敗]【11月8日】
〇永瀬拓矢九段[先手][3勝2敗]・●広瀬章人八段[1勝4敗]【11月8日】
〇中村太地八段[先手][2勝2敗]・●佐々木勇気八段[2勝2敗]【10月19日】
〇豊島将之九段[先手][4勝]・●永瀬拓矢九段[2勝2敗]【10月17日】
●稲葉 陽八段[先手][1勝3敗]・〇斎藤慎太郎八段[2勝2敗]【10月12日】
●広瀬章人八段[先手][1勝3敗]・〇菅井達也八段[3勝1敗]【10月12日】
〇渡辺 明九段[先手][2勝2敗]・●佐藤天彦九段[1勝3敗]【9月27日】
〇佐々木勇気八段[先手][2勝1敗]・●広瀬章人八段[1勝2敗]【9月22日】
●菅井達也八段[先手][2勝1敗]・〇稲葉 陽八段[1勝2敗]【9月14日】
〇永瀬拓矢王座[先手][2勝1敗]・●斎藤慎太郎八段[1勝2敗]【9月8日】
〇豊島将之九段[先手][3勝]・●渡辺 明九段[1勝2敗]【9月7日】
●佐藤天彦九段[先手][1勝2敗]・〇中村太地八段[1勝2敗]【8月29日】
●稲葉 陽八段[先手][2敗]・〇渡辺 明九段[1勝1敗]【8月18日】
●佐々木勇気八段[先手][1勝1敗]・〇豊島将之九段[2勝]【8月16日】
〇斎藤慎太郎八段[先手][1勝1敗]・●広瀬章人八段[1勝1敗]【8月9日】
〇永瀬拓矢王座[先手][1勝1敗]・●佐藤天彦九段[1勝1敗]【7月27日】
●中村太地八段[先手][2敗]・〇菅井達也八段[2勝]【7月20日】
●渡辺 明九段[先手][1敗]・〇佐々木勇気八段[1勝]【7月7日】
〇広瀬章人八段[先手][1勝]・●中村太地八段[1敗]【6月28日】
〇菅井達也八段[先手][1勝]・●永瀬拓矢王座[1敗]【6月22日】
〇佐藤天彦九段[先手][1勝]・●斎藤慎太郎八段[1敗]【6月16日】
〇豊島将之九段[先手][1勝]・●稲葉 陽八段[1敗]【6月14日】
2022年度第81期A級順位戦結果
2021年度第80期A級順位戦結果
2020年度第79期A級順位戦結果
2019年度第78期A級順位戦結果
2018年度第77期A級順位戦結果
2017年度第76期A級順位戦結果
2016年度第75期A級順位戦結果
2015年度第74期A級順位戦結果
2014年度第73期A級順位戦結果
2013年度第72期A級順位戦結果
2012年度第71期A級順位戦結果
2011年度第70期A級順位戦結果
2010年度第69期A級順位戦結果
2009年度第68期A級順位戦結果
2008年度第67期A級順位戦結果
2007年度第66期A級順位戦結果
2006年度第65期A級順位戦結果
2005年度第64期A級順位戦結果
2004年度第63期A級順位戦結果
2003年度第62期A級順位戦結果
2002年度第61期A級順位戦結果
2001年度第60期A級順位戦結果
2000年度第59期A級順位戦結果
1999年度第58期A級順位戦結果
1998年度第57期A級順位戦結果
1997年度第56期A級順位戦結果
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