令和4年9月8日（木）〜9日（金）の2日間、本校にて「第20回近畿地区国立高等専門学校技術職員研修」を開催しました。この研修は、近畿地区国立高等専門学校の技術職員に対し、その職務遂行に必要な専門的知識を修得させると共に、相互啓発の機会を与えることにより、技術職員の資質向上を図ることを目的として開催されています。今回の研修では、Excel実践講座とPower Automate入門講座、および、工場見学が対面形式で実施されました。

　Microsoft Excelは一般的なビジネスツールになっていますが、使い方を学ぶ機会は意外と少ないのではないかと思われます。そこで本講座は、知っていると便利な操作方法・設定方法、および、少し高度なExcelの機能について、実際の作業を通して理解を深めていただき、今後の業務に活かしていただくことを目的として実施しました。

　 　 　 　

　Microsoft Power Automateは、Microsoft 365に含まれるアプリケーションで、ローコード/ノーコードで各種のデータ処理をプログラム実行できる自動化ツールです。Power Automate（クラウド版）は、クラウド上で動作するMicrosoft 365のアプリ等を連携させて様々なデータ処理を自動化することが可能で、本校において多様な活用事例があります。本講座では、Power Automate（クラウド版）の基礎的な設定方法と操作方法について説明しつつ、実際の設定を体験していただき、さらに事例紹介を行うことで、今後の業務に活かすためのヒントをつかんでいただくことを目的として実施しました。

　 　 　 　

　株式会社 積進 様の工場を見学させていただきました。OA作業や接客対応業務のみならず、工作機械のオペレータや仕上げ加工者としても女性の採用に力を入れておられるとのことでした。工場には大型の工作機械が多数導入されていて、テーブルの大きさやツールの収納本数の多さが目を引きました。高精度加工や様々な自動化への取り組みについても紹介いただき、大変興味深く拝見させていただきました。

　 　

　コロナ禍において、対面形式での研修の機会が激減し、オンライン研修が主流となっている中、また、企画した時期よりも市中の新規感染者が増加しなかなか減少しない中ではありましたが、感染症対策の徹底を図りながら対面形式での実施に踏み切りました。懸念していた新型コロナ感染者を出すこともなく無事に研修を終えることができ、安堵しています。受講者のすぐ後ろでサポートメンバーが対応できるなど、対面形式の研修にしかない良さもあり、この形式で実施できたことはよかったと思います。

　なお、ExcelとPower Automateの講座については、事務職員にも有用な内容であるとのことで、本校の事務職員が同室で受講したり、和歌山高専の事務職員がTeamsを使ったオンライン形式で同時に受講したりなど、異例の形式で実施されました。技術職員の受講生と同様に今後の業務にぜひ活かしていただきたいと思います。