R5年度 活動報告

令和5年度 東海・北陸・近畿地区国立高等専門学校技術職員研修 参加報告

概要

 令和5年8月30日(水)から9月1日(金)にかけて、福井工業高等専門学校にて開催された令和5年度東海・北陸・近畿地区国立高等専門学校技術職員研修会に石井が参加しました。この研修は、東海・北陸・近畿地区の国立高等専門学校に勤務する技術職員に対して、その職務に必要な知識を修得させるとともに相互啓発の機会を与えることにより、技術職員の資質向上を図ることを目的としています。昨年度までは、東海・北陸地区国立高等専門学校技術職員研修でしたが、今回から近畿地区も正式に合流し、東海・北陸・近畿地区国立高等専門学校技術職員研修会となりました。11高専から17名が受講者として参加しました。また、前年度は新型コロナウイルス感染症の影響でリモート形式での開催となりましたが、今回の研修会は対面形式にて開催されました。

内容

1日目

 1日目は午後から開始となりましたが、まず、特別講演として、福井高専の青山義弘教育研究支援センター長より、ご自身の経歴・経験を織り交ぜつつコンピュータの進化の歴史や年表等についてのお話がありました。事情があり、オンラインでの講演となりましたが、貴重なお話をお聞きすることができました。次に、「担当業務紹介や所属組織の特徴ある取り組み」と題して、各高専ごとに受講者による8分程度のプレゼンと質疑応答がありました。他高専の様子を知る貴重な機会となりました。
 以上で初日の日程は一旦終了となり、夜には懇親会が開催されました。新型コロナの影響中には自粛を余儀なくされていたため、久しぶりの懇親会でした。

2日目

 2日目は、意見交換会から始まりました。事前にテーマの希望調査があり、それをもとに受講生が3班に振り分けられ、班ごとのトークテーマにて意見交換が行われました。班とトークテーマを変更し、合計3回の意見交換会を行いました。設定された時間が短いと感じるほど様々な意見が出され、他高専の技術職員の悩みや課題を知る貴重な機会となりました。その後、一般科目教室人文社会科学系の市村葉子准教授による『ダイバーシティ社会における「やさしい日本語」の役割』の講義がありました。日本語の表現はあいまいなものになりやすいものがあり、留学生等に対してはできるだけはっきりとした表現を心がけるべきということを実際の文章を作りながら学ぶことができました。
 2日目の午後からは、福井めがね工業株式会社 part of Essilor Luxotticaにて工場見学を行いました。メガネのフレームづくりの工程について、成形、金具の打込、組立、磨き、検査などを行うための様々な手動機械や自動機械があり、効率よく作業できるような配置がなされていました。開発室や接客スペース、展示スペースなども見学させていただきました。メガネ常用者としてはメガネの製造工程を知ることができ興味深かったです。その後、福井高専に戻り、電子情報工学科の小越咲子教授による「多様な個人特性に応じた教育支援について」の講義がありました。認知負荷理論における課題内在性負荷や課題外在性負荷を減らすための調整方法や具体例についての知識を得ることができました。

3日目

 3日目は、仁愛女子短期大学の澤崎敏文教授による「パワーポイントを用いた視覚的な資料作成」の実習がありました。総合情報処理センターにて、1人1台のパソコンをお借りしての実習でした。PowerPointの機能のうち、主にイラストを編集するためのものを中心に解説を受け、演習を行いました。知らなかった機能も多くあり、大変参考になりました。今後の資料作りなどの業務に役立てていきたいと思います。
 研修の日程は午前で終了しましたが、希望者のみで、改修を終えたばかりの実習工場等を見学させていただきました。

まとめ

 新型コロナウイルス感染症が5類に移行した後ということもあり、対面式での2泊3日の研修会に参加することができました。日常業務に関する情報交換・意見交換、対学生に資する内容の講義、資料作りに役立つ実習など、全般的に参考になる内容が多く、有意義な研修会でした。今後の業務に活かしていきたいと思います。最後に、運営に携わっていただいた福井高専のみなさまにこの場を借りて感謝申し上げます。