R7年度 活動報告

令和7年度 東海・北陸・近畿地区国立高等専門学校技術職員研修 参加報告

概要

 令和7年9月9日から11日にかけて、DMG森精機株式会社奈良商品開発センタおよび奈良工業高等専門学校で開催された「令和7年度東海・北陸・近畿地区国立高等専門学校技術職員研修」に西村と北代が参加しました。
 この研修は、東海・北陸・近畿地区の国立高等専門学校に勤務する技術職員に対して、その職務に必要な知識を習得させるとともに相互啓発の機会を与えることにより、技術職員の資質向上を図ることを目的としています。

内容

1日目

 1日目は午後からの開始となり、DMG森精機株式会社奈良商品開発センタにおいて、講演および施設見学が行われ、最後に参加校の学校(組織)紹介と参加者の自己紹介が行われました。
 講演は2つ行われ、まず初めにテクニウム株式会社のBlumenstengel健太郎社長より「デジタルファクトリー」という演題でお話があり、その次に、DMG森精機Additive株式会社の廣野陽子副社長より「Additive Manufacturing」という演題でお話がありました。これまでの工作機械の進歩や、今年度行われたインターンシップについてや、最新の工作機械のこれからについて学ぶことができ、「デジタル工場は新技術が絶えず登場し、現場には継続学習が求められる」、「学生には最先端の技術を経験してもらい、加工の楽しさを知ってもらいたい」とのお言葉がとても印象的でした。その後施設見学を行い最新の機器による加工を見ることができました。次に行われた、「参加校の学校(組織)紹介と参加者の自己紹介」では短い時間ではありましたが、他高専の取り組みや様子を知る貴重な機会となりました。

2日目

 2日目は奈良高専において、奈良高専電気工学科の顯谷智也子准教授による「奈良高専におけるSTEAM教育」の講演の後、京都市立芸術大学の安藤隆一郎准教授による「STEAM教育についての体験授業【触覚ワーキング】」が行われました。奈良高専では、エンジニアリーダーを養成する成課外の教育プログラムである「しなやかエンジニア教育プログラム」が2019年から開始されており、様々な分野に精通している講師による講義が行われています。今回は、その中の1つである【触覚ワーキング】を体験しました。これからの社会で求められるスキルには問題発見力などがあり、思考力や・創造力、社会課題への関心と行動力が必要となってくることから、このようなプログラムは非常に有効であることを学ぶことができました。

3日目

 3日目は奈良高専機械工学科の須田敦准教授より「奈良高専のデジタルモノづくりの取り組み」の講演とワークショップ、施設見学が行われました。講演ではデジタルツイン教育プログラムの説明やこれまでに行われた取り組みについてお話を聞くことができました。また、ワークショップではCADを用いたトロフィーのモデル作成や、缶バッチの作成を行い、施設見学で様々な機器を見ることができました。

まとめ

 今回の研修は機械系がメインの研修内容ではありましたが、それ以外に学生の人材育成等に関わる内容が多く、非常に参考になる有意義な研修となりました。自身の分野だけではなく、様々な分野を学び、今後の業務に活かしていければと思います。最後に、本研修会において運営に携わっていただいた奈良高専の皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。