
コンクリート橋の点検
整備されてきたインフラを長持ちさせるための点検や修繕を行います。そんな仕事をするのが建設技術者の使命です。
コンクリート橋の点検
今まで作ってきた橋や道路、上下水道、建物などの状態を点検して、どれぐらい傷んでいるのか、何が原因で傷んでいるのか、などを調べます。そして、すぐに修理が必要なのか、何年か後に修理をすれば良いのかなどの診断を行います。
大切なインフラが傷ついたまま放置されて傷みがひどくなることが無いように、精確な点検と診断を行う必要があります。
鋼橋の点検
高所作業車による点検
診断状況
床版へのFRP補強
傷んだモノを元の状態に戻すことを補修といいます。また、元の状態よりより良い性能を持たせることを補強といいます。ペンキがはがれてさびはじめている鋼の橋を新しいペンキで塗りなおすのは補修、大きな地震にも耐えられるようにカーボンファイバなどを貼り付けて地震に対する強度を上げることを補強といいます。
点検・診断結果を元に補修・補強の計画を立てて実行していきます。この時、傷みの原因をよく理解して補修や補強を行うことが大切です。
橋脚の断面修復
万代橋の塗装塗替え前
万代橋の塗装塗替え後
雨,風や暑さ,寒さから守ってくれるかべも長い月日によって傷んでしまいます。傷んだままにしておくと雨もりがおきたり,かべの一部がはがれ落ちて人に当たったりしてしまいます。
そのようなことがおこらないように,大丈夫かどうか調べます。高い所は専用の作業車を使って調べたりします。
建物も人間のからだと同じで健康診断(点検・診断)の結果,具合が悪い所があれば治療(補修・補強)をして長生きできるようにします。
特に,日本は地震による災害が多いので,古い建物は地震に対してつよい建物とするための補強を行います。
例えば、たくさんの橋の点検や診断を行い、補修や補強を実施していくためには、非常に多くのお金がかかります。日本全国では70万橋の橋があります。そのため、橋の傷みぐあいや重要度を考えて、どんな順番でどんな補修をしていくのかを計画する必要があります。そのためには、たくさんの橋の点検データを分析して50年先までの計画を立てます。
傷みぐあいや重要性を考えて補修や補強の順番を考え、計画通りに修繕を実行することで、50年先までインフラを健全な状態に保つことができるようになります。