2月20日 2025
学生活動
本校学生が制作した田辺城石垣模型を舞鶴市に寄贈しました。

舞鶴高専電気情報工学科の学生が、田辺城跡の発掘調査で見つかった戦国武将・細川幽斎時代の石垣の一部を3Dプリンタで制作し、1月29日(水)に舞鶴市に寄贈しました。
作品を制作したのは電気情報工学科4年の伊勢巧さん、澤井俊亮さん、友田幸太郎さん、林河寿さんの4名で、創造工学の授業の一環として取り組んできました。
この石垣は、令和5年に「田辺城跡第33次発掘調査」で出土したもので、調査の結果、細川幽斎が築城した当時の大手口正面の石垣と確認されました。しかし、その場所はマンション建設予定地だったことから、調査後に埋め戻されてしまいましたが、資料として800枚の写真が撮影されました。その後、舞鶴市文化振興課の職員の方から本校建設システム工学科の毛利教員経由で電気情報工学科の舩木教員に3Dプリンタでの石垣復元に関する相談があり、令和6年度に4年生の課題解決型授業である創造工学のテーマの一つ「発掘当時の田辺城石垣を復元」として、学生に提示されることになりました。このテーマに取り組んだ4名の学生は、市役所を訪問して文化振興課の担当者からお話を伺ったり、田辺城資料館を訪問して田辺城の歴史を調べたりし、800枚の写真を基にフォトグラメトリという手法で詳細な3Dデータを作成して、3Dプリンタを活用して1/80スケールで印刷を行いました。印刷サイズの関係で一度に全ては印刷できず、3分割で印刷した後、接着剤でくっつけて、アクリル絵の具で着色を施しました。
寄贈式当日は、舞鶴市役所301会議室で鴨田秋津市長に対して、学生が制作経緯や苦労した点などを説明した後に、田辺城石垣模型を贈呈しました。市長からは「貴重な歴史文化を後世に継承する資料として活用させていただきます」との言葉をいただきました。市長退席後は、取材のために来庁していた2社の報道記者から制作に関する工夫点や苦労話、寄贈に対する感想を聞かれるなどの質疑応答もありました。
寄贈模型は、田辺城資料館展示室に発掘調査の成果と共に展示される予定です。